のんびり研修を受ける時間などない!
ドキドキしながら初めての出勤。
まずは園長と軽く挨拶、
園の部屋のレイアウトやそれぞれの使い方、1日の流れやクラスごとの園児数と保育者数、
出退勤の仕方など、ざっくりと話を聞きました。
私は主に3歳以上児クラスに入ることに。
さっそく教室へ。
先輩先生から、
登園の受け入れの流れ、クラスの子どもたちの雰囲気を教えてもらい、早速子どもたちの中へ。
そして気づきました。開園後、途中から入って途中で帰るパートには、他の先生方とゆっくり会話をする時間などないのです。
説明を受けている途中でどんどん園児は登園してくるし、
既に登園している園児からもいろんなリクエストが飛んでくる。
目を離していられないのです。
そして常勤の先生たちには朝のミーティングがありますが、
アシスタントとして入った私は、そのミーティング中、子ども達を集めて時間をつなぐ役割で、
ミーティングには参加しません。
その代わり、主な連絡事項はノートとホワイトボードを使って共有します。
なので聞きたいことがあるときは、
他の先生方が忙しくなく、子どもが落ち着いているときを見計らって、ササッと聞くようにしました。
子どもたちは思った以上に目が離せない!
どぎまぎを隠して「おはよー!」と子どもたちに話しかけてみたら、
なんということでしょう。
子ども達はすーんなり受け入れてくれます。
この壁のなさ。
子どもってすごい。。
などと感動していたら、
先輩先生が緊張した声で「Aくん!」と呼ぶ声が。
見ると、AくんがBくんに嚙みついているではありませんか。
パッと手を差し込んで2人を引き離す先生。
。。。いかん!
いつどこで何があるか分からない!
音もせずいつの間にかこんなことが起こるなんて。
子どものかわいさにかまけてちゃいかん!
そう、この部屋は猛獣の潜むサバンナ、(妄想)
そして私は危険を察知して未然に食い止めるプロとして、ここに配属された。。(妄想)
「フッフッフ、今さら気づいたか」とボスが葉巻を加えながら鼻先で笑わっているわ。。(妄想)
にわかに焦りましたが、それが現実のようです。
やるしかありません。
それでもその日の午後にも、今度はCちゃんがAくんの手を全力で踏みつけている現場に遭遇。
どちらも無言だったのですぐには気づけず、気づいてゾッとし、急いで2人を引き離しました。
Cちゃんに話を聞くと、Aくんに何かを取られてイヤだった模様。
Aくんはまだ気持ちや状況をうまく伝えられなくて、話を聞くことができず。
でも言葉で伝えられないことが原因で、手が出てしまうようでした。
飛んできてくれた先輩先生の力を借りて対応。
こういうことにも、早く1人で対応できるようにならなければ。
本当に気が緩められません。
男子のトイレの仕方を知らない
そしてトイレの時間。
子どもたちがトイレになだれ込んでいきます。
私には女の子の子育て経験しかないので、男の子がどうやって用を足すのか、まともに知りませんでした。
保育士試験の勉強でも、用の足しかたは出てこなかった。
子どもたちが次々に用を足す姿を見て学びました。
手が必要な子の手伝いをしながら、終わったら手洗いに誘導。
お願いだから、手を洗ってください。。
お昼には園児の倍以上ある給食をお腹に詰め込み、
程なくして初日の勤務は終了。
退勤してよいのでしょうか
退勤時間になり、先輩先生が
「お時間なので、今日は帰っていただいて大丈夫ですよー」
と声をかけてくださった。
今まで経験してきた仕事で、一区切りつけてから退勤、というのが体にしみこんでいたので、活動の真っ最中にブチッと切って帰って良いものか一瞬戸惑っていると、
「時間の仕事なので、ご都合もあるでしょうし、気にしないでください」
と言っていただき、後ろ髪を引かれながら、申し訳ない気持ちで退勤。
でも今思えば、そうやって言ってもらえる職場で良かった。
娘も帰って来ちゃうから、その時間まででシフト申請してたんだった。
そんなこんなで帰宅し、その日は娘より先に、泥のように寝ました。
体力的には余裕があっても、和やかな中に見えない緊張感がスゴい。
教育方針とかより前に、怪我させちゃいけない。
そして、毎回のトラブルでどう反応するか、子どもに何を伝えるか。。
難しかった。
でも楽しかった。
そんな初日でした。